初心者のためのBIG3入門 — ベンチプレス・スクワット・デッドリフトのフォームと重量設定
BIG3とは — なぜこの3種目なのか
ベンチプレス・スクワット・デッドリフトの3種目は、まとめて「BIG3」と 呼ばれます。バーベルさえあればできるシンプルな種目でありながら、 この3つだけで全身の主要な筋肉のほとんどを鍛えられるのが最大の魅力です。
- ベンチプレス — 胸(大胸筋)を中心に、肩・腕(上腕三頭筋)
- スクワット — 脚(大腿四頭筋・ハムストリングス)・お尻・体幹
- デッドリフト — 背中(脊柱起立筋・広背筋)・お尻・脚の裏側
多くの関節と筋肉を同時に動かす「コンパウンド種目」なので、マシン単体の種目よりも 高重量を扱え、成長ホルモンの分泌や消費カロリーの面でも効率的です。 週2〜3回、BIG3を軸にトレーニングを組むだけで、初心者は十分に体が変わります。
ベンチプレスの基本フォーム
手順
- ベンチに仰向けになり、目がバーの真下に来る位置に寝る。
- 肩甲骨を寄せて胸を張り、軽くブリッジを作る。足裏は床にしっかりつける。
- 肩幅の1.5倍程度の手幅でバーを握り、ラックから外す。
- みぞおちの少し上あたりへ、斜め下に下ろす。バーが胸に軽く触れるまで。
- 下ろした軌道をなぞるように、力強く押し上げる。
よくある間違い
- 肩甲骨を寄せずに挙げる — 肩の前側に負担が集中し、肩を痛める原因になります。
- 手首を反らせて持つ — バーは手のひらの付け根(前腕の骨の真上)に乗せます。
- お尻がベンチから浮く — 反動を使っている証拠。重量を下げましょう。
- バウンドさせる — 胸でバーを弾ませると肋骨を痛めます。触れたら切り返す、が正解。
スクワットの基本フォーム
手順
- バーを僧帽筋(首の付け根の下の筋肉)に担ぎ、肩幅よりやや広く足を開く。
- つま先は30度ほど外に向け、膝はつま先と同じ方向に。
- 胸を張ったまま、お尻を後ろに引きながらしゃがむ。
- 太ももが床と平行になる深さ(パラレル)を目安に。
- かかとで床を押すイメージで立ち上がる。
よくある間違い
- 膝が内側に入る — 膝の靭帯を痛める最も多いパターン。常につま先と同じ向きに。
- かかとが浮く — 重心が前に流れています。足首が硬い人はかかとに薄いプレートを敷くと改善します。
- 背中が丸まる — 腰を痛めます。胸を張れる深さまでにとどめ、柔軟性を徐々に高めましょう。
- 浅すぎるスクワット — 高重量を担げても効果は半減。まずは正しい深さを軽い重量で。
デッドリフトの基本フォーム
手順
- バーの真下に足の中央が来るように立つ(すねがバーに近い状態)。
- お尻を引いて前傾し、肩幅程度の手幅でバーを握る。
- 背中をまっすぐに保ち、胸を張って構える。
- 床を足で押すイメージで、バーを体に沿わせながら立ち上がる。
- 下ろすときも背中をまっすぐのまま、お尻を引きながら床へ。
よくある間違い
- 背中が丸まる — デッドリフト最大のNG。腰椎を痛めるリスクが非常に高いです。丸まるなら重量が重すぎます。
- バーが体から離れる — 腰への負担が急増します。すね→膝→太ももを擦るくらい近くを通します。
- 腕で引こうとする — 腕は「バーをぶら下げるフック」。力は脚と背中で出します。
- 反動で連続挙上 — 1回ごとに構え直すつもりで、丁寧に。
最初の重量はどう決める?
初心者がまず目指すべきは、重量ではなく「正しいフォームで10回できること」です。 目安として、次のような重量から始めてみてください。
| 種目 | 最初の目安 | 当面の目標 |
|---|---|---|
| ベンチプレス | バーのみ(20kg)〜30kg | 自分の体重 × 1回 |
| スクワット | バーのみ(20kg)〜40kg | 体重 × 1.2倍 × 1回 |
| デッドリフト | 40kg前後 | 体重 × 1.5倍 × 1回 |
10回×3セットが余裕を持ってこなせるようになったら、次回は2.5kg増やす—— この繰り返しだけで、最初の数か月は面白いように伸びていきます。 記録をつけておくと「前回より確実に強くなっている」ことが目に見えるので、 記録アプリの活用がおすすめです。自己ベストを更新すると アプリがお祝いしてくれます。
怪我をしないための3原則
- フォーム > 重量 — SNSで見る高重量に焦らないこと。フォームが崩れた1回は、記録ではなく怪我の元です。
- ウォームアップを丁寧に — 軽い重量で同じ動きを2〜3セット行ってから本番セットへ。体が温まっていないときの高重量が一番危険です。
- 休養も練習のうち — 同じ部位は中1〜2日空けて回復させます。痛み(筋肉痛ではなく関節や腱の痛み)があるときは休む勇気を。
本記事は一般的な情報の提供を目的としています。持病のある方や痛みが続く場合は、 医師・理学療法士・トレーナーなど専門家に相談してください。
次のステップ
BIG3のフォームが安定してきたら、計画的に強度を変化させる 「HPS法の6週間プログラム」に挑戦してみてください。 1RMを入力するだけで、当アプリが6週間分の使用重量を自動計算します。